第52回 日本赤十字リハビリテーション協会学術集会
ご挨拶
第52回日本赤十字リハビリテーション協会学術集会長
山口赤十字病院 リハビリテーション技術課長
河野 慎
この度、第52回日本赤十字リハビリテーション協会学術集会を、2025年9月13日・9月14日に山口市におきまして開催させていただくことになりました。
2015年12月に日本の労働人口の49%がAIやロボット等で代替可能になるとあり、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士はその可能性が低いと言われていました。9年が経ち、リハビリテーション分野でもロボット技術を導入されるものは増えてきており、今後は療法士がそれぞれの操作技術等を身につける必要が出てくると思われます。
我々三職種の技(わざ)はどこにあるのでしょう。法律では理学療法士は運動療法と物理療法、作業療法士は作業を、言語聴覚士は言語訓練と摂食嚥下療法を業とする職種です。この技が磨かれ標準化された方法がアップグレードされ、引き継がれているでしょうか。緊密なコミュニケーションが必要な職業は今後もなくならないと言われており、将来残る職種かもしれませんが、技が向上しなければ残れるでしょうか。技は「技術」と「技能」に分かれます。技術は継承でき、技能はその人がなくなると継承できない、人と人とのつながりが重要となると言われています。山口県萩市の生まれ吉田松陰先生は色々な方との関係づくりを自らが動き、幕末の多くの志士を育て、孟子の訓えである、『至誠にして動かざるものなし』を信じて呼びかけていた姿勢を「草莽崛起」という言葉にしたと思われます。この言葉をテーマとし、若い療法士への刺激となり、ベテランの療法士にはもう一度自分の技術と技能を見つめ直し、向上し継承できる道に進める趣旨の学会になったら良いかと思っています。ガイドライン、学会発表・論文など継承が可能な技術のアップグレード、コツと勘も必要となる技能の向上にはデモンストレーション等の感じ取れる雰囲気づくりに努め、技術と技能を分けて考えていける学会を企画したいと思いました。基調講演では、吉田松陰先生をお祀りする松陰神社の宮司 白上陽一郎先生にその教えと現代社会での対応のお話を聞かせていただくことになっています。また、特別講演では3職種の先生方をお招きし、それぞれの技を講じて頂く予定です。
室町時代に大内弘世による「西の京」づくり、大内義弘を偲ぶ国宝瑠璃光寺五重塔、大内義隆の供養塔がある龍福寺、サビエル記念聖堂、雪舟庭、毛利元就の菩提寺の洞春寺、毛利敬親が移った山口城跡、幕末の志士たちが集まった菜香亭など数々の歴史を感じ取れる場所がたくさんあります。身体を動かしたい方はシェアサイクルでの名所巡りや他の県よりもお手頃なゴルフ場もお勧めです。世界が注目する山口市で、おいでませ山口へ!のスローガンでお待ちしております。
開催概要
テーマ:草莽崛起 ~技術と技能~
会期:2025年9月13日(土)~9月14日(日)
会場:山口市民会館 小ホール
(〒754-0074 山口県山口市中央2丁目5番1号)
参加費:【事前登録】日本赤十字リハビリテーション協会会員8,000円、会員外11,000円、学生3,000円
【当日参加】日本赤十字リハビリテーション協会会員9,000円、会員外12,000円、学生3,000円
第52回日本赤十字リハビリテーション協会学術集会事務局
山口赤十字病院 リハビリテーション技術課
〒753-8519 山口県山口市八幡馬場53-1
TEL:083-923-0111 E-mail:yrch.reha@gmail.com
◎運営スタッフ
学術集会長:河野 慎 準備委員長:竹本 幸生
運営役員:江川淳郎 林真基人 西嶋洋 末永真一郎 田畑槙一 阿部寛
藤野愛弓 中村良太 細川翔平 横田亮介 原田綾香 土井康太 三村昂平 小野祐記 小田村綾香 間水なるみ 金子哲也 小田妙 中屋佳菜 雨谷有桃 猪股桂吾 荒川彰子 片宗有貴子 吉松佳純