看護部
看護部長挨拶 副院長 兼 看護部長 認定看護管理者 大林由美子

医療を取り巻く環境は著しく変化し続けていますが、看護実践の場や時が変わっても、赤十字の基本理念である「人道」を基盤とした“思いやり”をもった看護実践は変わらないものだと思っています。
当院看護部門は、何事にもポジティブにチャレンジしようとする姿勢を持っていることが組織としての強みであり、質の高い看護の提供を目指してそれぞれが自己研鑚に努めています。
地域住民の皆さまにとって、より良い看護を提供できるように、また、一人ひとりの職員が自信と誇りを持って働けるように、魅力的な職場づくりに努めています。
理念・基本方針
- 患者・家族の皆様の生活の質(QOL)向上を目指した看護を提供します。
- チーム医療を推進し、時代の変化に対応した質の高い看護を実践します。
- 地域の皆様が安心して医療が受けられるよう、看護職一人ひとりが自己研鑽に努めます。
看護体制
看護方式
固定チーム継続受け持ち制
看護に責任と誇りを持ち、良質の看護を提供できるよう努力しています。
専門看護師・認定看護師・助産師・男性看護師の活動
認定看護師の活動
認定看護師とは、日本看護協会が認定制度を設けた資格です。当院では、2名の専門看護師、14名の認定看護師が活動しています。
特定の分野で熟練した看護技術と知識を持ち、高水準の看護が提供できる看護師として認定されます。
認定看護師は、患者さんへの直接的なケアのほかに、他の看護師への指導や相談に応じます。
看護の質の向上をめざし、自施設だけでなく他施設の看護師を対象とした研修会の開催、自分自身の関連領域の研究会や学会などへの積極的参加により、最新の知識・技術の研鑽に努めています。
緩和ケアチームの中で専門的な知識と技術を活用し、がんに関連した症状緩和を実践しながら、がん看護のケアの向上に向けて活動しています。
子どもたちが健やかに成長・発達できるように他の医療スタッフと連携して療養生活を援助します。
医療の場での子どもの権利擁護のため「子どもの最善利益」を考慮した看護を実践します。
皮膚・排泄ケア認定看護師は、病棟からの要請に基づき、入院患者さんのケアや看護師へのケアの指導・相談に応じます。
外来患者さんに対しては、外科外来で開設しているストーマ外来でご相談をお受けしています。
在宅看護における床ずれや傷の手当て、人工肛門をもって生活される方々のケアや、失禁のケアを行い、少しでも患者さんに快適な生活を送っていただけるように努めています。
がん化学療法看護認定看護師は、主にがん化学療法室で活動しています。
外来および入院で化学療法を受ける患者さんの、化学療法に伴う副作用が最小限となるようにマネジメントし、QOL(生活の質)を維持しながら治療を受けていただけるようサポートさせていただいています。
また、抗がん剤治療に伴う心配事などについてもご相談をお受けし、一緒に解決できるよう取り組んでいます。
緩和ケア認定看護師は、緩和ケア病棟に勤務しています。
患者さんやご家族の方々への緩和ケアを実践しています。また、院内外の看護師を対象に研修会を実施したり、緩和ケア病棟における緩和ケアナース養成研修等において中心となって指導を行い、緩和ケアの向上を図っています。
感染管理認定看護師は、病院全体で感染対策に取り組めるように、職員に対する教育・相談を行っています。
地域の患者さん・ご家族の方々にとって、安全な医療・看護を提供できるように、専門的な知識を活用し、感染管理に努めています。
一人でも多くの方に安全に口から食べる楽しみを持ち続けていただけるように、専門的知識をもとに活動しています。
患者さんの意思表出能力を補い、権利を擁護し、「その人らしさ」を大切にした看護ができるように努めています。
重症かつ集中治療を必要とする患者さん、またその患者さんを支えるご家族の方々への看護を行っています。
呼吸ケアチーム(RST)の一員として、人工呼吸器装着患者さんの人工呼吸器からの早期離脱や合併症予防、呼吸器ケアの質の向上などを目的に活動しています。
手術を受ける患者さんができるだけ早く回復できるように、手術が決定した時点から支援をしています。
周術期の禁煙、手術への不安などのご相談に対応することで、患者さんが安心・安全に手術を受けることができるように活動しています。
疾患を持ったお子様や、少し小さく生まれたお子様が、子宮外環境にスムーズに適応できるようにお手伝いしています。早期からお子様に関わっていただけるように家族支援も積極的に行っています。
糖尿病の方やその家族の方に対して、合併症予防や進行を抑えながら「自分らしい生活」ができるよう自己管理のためのサポートをしています。
周産期医療における助産師の活動
また、助産師による助産師外来、院内助産システムにも取り組んでいます。
<産科病棟>
男性看護師の活動
全国的にも男性看護師は年々増加しています。山口赤十字病院では令和7年度新たに1名の男性看護師を迎え、現在
19名の男性看護師が各部署で活躍しています。小児・眼科病棟に2名(うち1名は小児専門看護師)、内科・脳外科・
循環器内科病棟に3名(うち1名は特定行為研修修了)、HCUに6名(うち1名は集中ケア認定看護師、1名は特定行為
研修修了)、救急処置室に1名、中央手術室に6名(うち2名はDMAT養成研修修了)、透析センターに1名が勤務して
います。
男性看護師のキャリアアップもどんどん進んでいて、(令和7年7月)現在4名が、資格取得のための大学院での就学、認定看護師教育課程履修中、特定行為研修受講中です。
兄貴的存在から父親みたいなおじさんナースまで、いかなる相談にも対応できる男性看護師が勤務していますので、不安や悩み、教育面でも真摯に向き合いサポートします。
あなたと一緒に働ける日を心待ちにしています。
卒後教育・支援体制
新人教育について
継続教育について
当院の継続教育は、臨床看護実践能力の向上、教育・指導能力の育成、看護管理能力の育成、看護倫理教育に力を入れ、新人から看護管理者まで幅広く、教育・研修を行なっています。キャリアアップを目指す看護師は、積極的に院内・院外研修に参加し、自己啓発しています。
病院・看護部では、赤十字看護管理者研修や看護協会の認定看護管理者教育課程(ファーストレベル修了者97名、セカンドレベル修了者36名、サードレベル修了者5名 令和7年4月1日現在)、実習指導者養成講習等の長期研修や大学院進学への支援も行なっています。
また、看護の専門性を高めるために認定看護師教育課程への派遣を行い、エキスパートナースの育成をしています。院内看護師を対象に、専門看護師・認定看護師によるエキスパートナース養成研修を実施し、看護実践能力の向上に努めています。
さらに、2015年の法改正(保健師助産師看護師法)により、同年10月から「特定行為に係る看護師の研修制度」が開始されましたが、当院は2018年2月に同研修の指定研修機関に認定され、同年4月から特定行為 2区分4行為(創傷管理関連、栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連)、令和4年4月からは在宅・慢性期領域パッケージの研修を実施しています。 【 卒後教育・支援体制のしくみ 】

赤十字教育について
入社後3年間で、救護員登録に必要な赤十字概論、災害看護論、災害救護演習、日本赤十字社救急法等を履修し、救護員としての赤十字看護師に登録されます。

看護学生実習を受け入れています
県内・県外から看護学生の実習を受け入れ、赤十字事業の一環である看護師の養成に協力しています。学生が効果的な実習指導が受けられるように、主に、実習指導者養成講習を受講している看護師(令和7年4月現在42名が修了)が実習指導に携わるようにしています。
令和7年度実習受け入れ校一覧 |
---|
日本赤十字広島看護大学 |
日本赤十字九州国際看護大学 |
山口県立大学(助産学実習含む) |
宇部フロンティア大学 |
研修を受け入れています
看護管理者研修をはじめ看護師・助産師の研修や、高校生の一日看護師体験等を受け入れています。